今回取材させていただいたのは、
見てるだけでこちらが元気になる「庄内のこまどり姉妹」さん。
きっかけは、佐鳴荘さんの施設長様のご紹介でした。
佐鳴荘さんの施設長様は、利用者さんの喜ぶイベントをよくお考えになっており、
私の活動の一つである「娯楽ボラ.com」の最初のヒントをいただいた方です。
開演は午後2:00から1時間。
曲のラインナップは以下の14曲と、最後の踊り↓
1.知床旅情
2.かえり船
3.船頭可愛や
4.長良川艶歌
5.無法松の一生
6.悲しい酒
7.酒は涙かため息か
8.月の法善寺横丁
9.歩
10.浜松夜曲
11.奥飛騨慕情
12.岩壁の母
13.夫婦坂
14.星影のワルツ
15.(銭太鼓踊り)
「庄内のこまどり姉妹」さんは、実の姉妹で、
浜松市内の施設を中心に、大正琴と歌で慰問活動をされています。
もともと別で活動をされていたそうですが、
昨年末からコンビを組んで活動を開始。
以来40回を超える人気ボランティアとなっているそうです。
「庄内のこまどり姉妹」さんの特徴は、『主役は皆さんです』という姿勢。
そのために、歌詞カードは模造紙に書いて用意し、
歌詞を指し示しながら歌を歌われます。
面白いのは、毎回利用者さんからのリクエストを受け付けてくれること。
リクエストした利用者さんがマイクを持って、まさに主役となるのです。
また、なんといっても元気なお二人です。
終始笑顔がこぼれる素敵なステージを見せてくれます。
会場には30名近い利用者さんが詰めかけ、スタート。
「庄内のこまどり姉妹」の登場です。
「庄内のこまどり姉妹です~!」
との元気な挨拶に会場に笑顔があふれます。
「皆さんの歌が頼りです。そうすれば失敗がごまかせます」
と冗談に笑いが起きながら、利用者さんに歌ってもらう雰囲気を作ります。
挨拶が済むと、「皆さんは静岡空港から50番機に乗り込みました」
と突然飛行機のアナウンスが始まります。
「飛行機は知床に到着しました~」となり、
1曲目の「知床旅情」となるわけです。
そこでも一同大笑い。
ナレーションが終わり、演奏が始まります。
飛行機のお話で場も温まったのか、最初から会場中が大合唱!
妹の古橋さんは、大正琴を担当。
独学とは思えない素晴らしい腕前で、曲の伴奏を弾きます。
姉の日置さんは、歌を担当。
歌詞を丁寧に射しながら、歌いだしも伝えて利用者さんの歌声を引き出します。
大正琴の馴染みやすい音をバックミュージックに、
利用者さんは飽きることなく熱唱します。
演奏も、古橋さんの「飛行機ナレーション」の後は、
文字通り「かえり船」に乗って、全国各地を移動しながら
終始笑いの絶えない雰囲気で進んでいきます。
途中、リクエスト曲も何曲かあり、
その時は利用者さんがマイクを片手に熱唱。
施設のスタッフの方々も周りで一緒になって歌うので、
会場中が明るい雰囲気で包まれていました。
あっという間に14曲が終了すると、
大正琴の古橋さんがなんと衣装を代えて登場。
銭太鼓を使った踊りを見せてくれました。
1時間、利用者さんの誰一人飽きることなく、
演奏会は大盛況のうちに終了しました。
あくまで「皆さんが主役です」を貫きながら、
歌いやすい環境を作って慰問活動をされる「庄内のこまどり姉妹」さん。
その元気さに見ている私までついつい笑みがこぼれてきました。
「歌を歌う」ことは、利用者さんにとってとても良い刺激となり、
昔を思い出すことで、脳も活性化されるそうです。
自己満足では終わらない本当に喜ばれる娯楽ボランティアさんの
一つの形を見ることができて、非常に勉強になりました。
「庄内のこまどり姉妹」さん、お疲れ様でした。
また、ご協力下さった佐鳴荘の施設長様、スタッフの皆さん、ありがとうございました!