キングラン東海の白井です。
ある療養病棟に伺った時のことです。
病院の担当の方から、
「カーテンに血液がついてしまったので、クリーニングしてほしい」
とのご用命で病院に向かいました。
処置中の出血でカーテンに大きな血液のシミがついてしまったようです。
病状は落ち着いているらしく、ベッドには年配の女性が静かに横になっていました。
普段、お部屋に伺う時、私たちは必ず挨拶とカーテンを交換する了解を看護師さんと患者さんに頂いています。
しかし、重症の方の場合はお返事出来ない場合が多く、看護師さんの了解を頂いて交換に入ります。
今回もご挨拶とカーテン交換の旨をお伝えしましたが、患者様の反応はありませんでした。
ですが、カーテンを交換し始めると、患者様の目は、
私の交換している手を追っているようで、じーっとこちらを見ていました。
作業が終わって、「作業終わりました。」と一言告げて去ろうとした時、
おばあさんは震える声で一言、
「ありがと…」
と言ってくれました。
患者様からのお礼の一言は、私たちにとって最高の一言です。
これからも、病気や怪我等により病床で伏せっている方に対して、
少しでも心の癒しのお手伝いができたなら幸せです
(白井)