キングラン東海の河合です。
整形外科病棟のカーテンの交換中の事です。
ベッドで寝ていた年配の女性患者さんが、「お兄さん、ちょっと」と足元に手を伸ばしていました。
起き上がるのに手を借りたいのだと、すかさず手を貸すと
「足元の掛け布団に手が届かないもので、掛けてもらえる?」と。
ああ、勘違い。お恥ずかしい…
手をそっと離し、布団を掛けて差し上げました。
「旦那以外の男の人に手を握られたの久しぶりだわ~」と隣の患者さんと盛り上がっておられました。
翌週、洗い上がったカーテンのお戻しに個室に伺うと、大部屋から移動した、その女性患者さんが。
私の事を覚えていらっしゃって、「交換よろしくね!」と言われ、苦笑いしながらカーテン交換作業に入りました。
途中、「お兄さん、私に気がありそうだから(笑)、いい事教えてあげる。そこから見える外の通路に、ハトが巣を作り始めたの。ハトが2個卵を産んだんだけど、1個目を温めていて、2個目は放置されていて心配なの…」
確かに、親バトは巣を離れてゴソゴソしています。
「入院生活中、これを見守るのが最近の私の楽しみなの。」
私は、「確かに心配ですね。代わりに布団で温めてあげられたらいいんですけどね。」と返して、お部屋を出ました。
ちょっとした勘違いによる患者様とのスキンシップがもたらした、なんとも放っておけないエピソードでした。
(河合)