6月20日(日)、念願だった「イロドリLive」が決行された。
イロドリは、音楽・アートをテーマに、社会とのつながりを創出する。
そんなコンセプトで設立準備中のNPO法人だ。
セミプロのバイオリニストの”あや”を中心に、
多種多様な才能を持った人々が集まりつつある。
僕も立ち上げスタッフの一員ではあるが、
東京の会合に行くたびに新しいメンバーが加わり、
”あや”の求心力にいつも驚かされる。
今回は、その雑多なメンバーが一堂に集う、Liveである。
開催まで”あや”と周辺のスタッフの尋常じゃない苦労もあったと思うが、
なんと10組の出演グループを募ることに成功した。
僕はゲスト出演含めて、3つのグループに関わることに。
2年ぶりに楽器を触るが、一体どうなることやら。
Liveは荻窪にあるライブハウス「ルースター」で開催。
時間は夕方4:00からスタートの予定。
12時からのリハーサルに、続々とメンバーが訪れる。
以前から馴染みの人、初めて会う人と様々。
学生から上は還暦の方までメンバーは非常に多彩。
撮影スタッフから受付スタッフまで確保している周到さ。
過去、私が企画していた素人Liveでは知り合いだけだったが、
これだけの広がりを創りだせたのは”あや”のパーソナリティだろう。
午後4:00。
”あや”の司会の元、Liveはスタートする。
メンバーは各々席に座って既に飲み始めていた。
「イロドリ」の趣旨を伝え、いよいよ本番。
一人目は、アコーディオン奏者の大内由美子さん。
アコーディオンの演奏自体聞いたことのある人のいないライブ会場。
大内さんの演奏で、アコーディオンの奏でる独特の世界を体験。
体全体で演奏する大内さんの演奏は、迫力そのもの。
その雰囲気に飲まれ、観客一同まさに「魅入って」いた。
二組目は、バイオリン演奏の二人”ゆり”ちゃんと”あや”。
二人はジャズバイオリンの教室で知り合った同士だそうだ。
”あや”はセミプロのバイオリニストでもあるが、”ゆり”ちゃんも息がばっちり。
クラシカルな曲からポップな曲まで見事な二重奏で観客席からもため息が聞こえた。
いきなり本格的な演奏が二組続いてしまったが、三組目は素人。
僕が伴奏を入れるギター弾き語りの二人組「あいな」。
ボーカルの彼女は僕の前職の職場の後輩。
一度一緒にバンドをやったことがあるが、とても歌が上手だったので、今回誘ってみた。
急ごしらえで、なんと前日に代々木公園での初練習・選曲となったが、
当日は、双方楽しみながら演奏を終えることが出来た。
両親も見に来ていて、「父の日のプレゼント」とマイクで伝える彼女。
お父さんも嬉しそうにしていた。
続いて再びギター弾き語りユニット「けた下2.9M」。
大学時代マンドリンサークルの部長を務めていたギターと、バンド歴の長いボーカルの二人組。
二人とも以前からの僕と素人音楽イベントの常連で共にバンドをやっていた。
さすが付き合いの長い二人の呼吸はぴったりで、抑揚もばっちり。
細かいクラシックギターの演奏と感情あふれるボーカルに、
観客の方々も聞き入っていた。
5組目は3人組のダンスユニット「W3」。
なんと大学2年生のガールズヒップホップのサークルメンバーとのこと。
最年少ということもあり(?)会場は大盛り上がり。
ダンスも3人の息はぴったりで軽快なダンスを披露してくれた。
音楽だけにこだわっていないイロドリならではのステージだった。
休憩時間をはさんで登場したのが元気印バンド「ミートザホープス」。
CDも出して全国でインディーズ活動をしているバンドだそうだ。
初めて見るバンドだったが、これが本当にいいバンド。
曲も歌詞もパフォーマンスも、元気で感情あふれる演奏。
会場を大きく巻き込んで、一緒に歌って踊っての大盛り上がり。
「このバンドに有名になってほしい」と心から思ったバンドだった。
続いてさわやかな4人組のバンド「鳥取」。
これも以前から素人ライブイベントで結成されたバンド。
不思議な名前のバンドだが、なんとこのバンドは「くじ引き」で以前結成されたバンド。
息があったのか、それ以後も親交が深く、今回も出演の下りとなった。
しっとりとした曲を中心にピアノ・アコースティックギター・バイオリンをバックに演奏。
後半で僕を含めたサポートメンバーが入っての曲も披露した。
8組目は、女性ボーカルバンド「ゆりこと愉快な大人達」。
バイオリンでも出演した22歳の”ゆり”ちゃんを中心に、おじさん&お姉さん(?)がバックを務める。
曲はファンクやR&Bなど、ノリの良い曲からしっとりの曲まで。
バイオリンも入った厚い演奏の中、”ゆり”ちゃんは見事に歌いきった。
僕もドラムで参加したが、やはり2年のブランクのせいか上手くなかなか演奏できず。
周囲に迷惑をかけながらも最後まで演奏した。
いよいよ大詰め。9組目はピアノの今泉さんのソロ演奏。
今泉さんは、見事なクラシックピアノの演奏を披露。
僕が見ていてこれだけ複雑でスピーディなピアノ演奏を見たのは初めて。
観客もため息混じりで演奏に引き込まれている様子。
イロドリという集いだからこそできる広がりを見ることが出来た。
最後を務めるのは、ジャズバンド「G’s Project」。
ピアノの今泉さんも参加する、本格的なジャズユニットだ。
最後を飾る相応しい優雅かつノリの良い演奏。
知っている曲をピックアップしてくれたこともあり、皆楽しむことが出来た。
ジャズならではのソロ回しの際には観客から歓声と拍手が上がる。
聞いていて有名ホテルのバーにいるような気分になれた。
一通りの演奏が終わり、懇親の時間となる。
見に来てくれた方々へのお礼を込めて会話をしたり、
初めて会う方とのお話を楽しんだり。
途中で違うバンドの方同士でのセッションも始まり、場を沸かせた。
僕も誘ってもらい、緊張しながらも楽しく演奏に参加することが出来た。
僕は愛知への終電のため、途中で帰ることとなったが、
緊張と新鮮さにあふれた心地よい時間を過ごすことが出来た。
イロドリLiveを終わってみて、改めて”あや”の求心力に感心した。
これだけの多様なメンバーを集わせ、一つにすることができた。
この空間では、ジャンルの壁、年齢の壁が一切なかった。
それだけに、「イロドリ」の無限の可能性を感じることが出来た。
これから本格的にNPO法人の立ち上げと、引き続きイベント活動となる。
このプロジェクトはきっとうまくいく。
そう心から感じたLiveとなった。